パーソナルコンピュータの概要

パーソナルコンピュータ(PC)は、個人向けの大きさ・性能・価格を持ち、エンドユーザーが直接操作できるように作られた汎用コンピュータである。

従来のメインフレームなどの汎用コンピュータは大型・高価であったため、巨大なデータ処理を切れ目なく行うためや多数のユーザーが同時使用するために、専任のオペレータを介してバッチ処理やタイムシェアリングを行っていたが、比較的低価格なミニコンピュータ、そしてパーソナルコンピュータの普及により、コンピュータを個人で独占使用することが広く行われるようになった。現在、北米では家庭に平均2台のコンピュータ(PC)がある。

パーソナルコンピュータの種類には、デスクトップ、ノートブック、タブレットPCなどがあるが、アーキテクチャ的にはほとんど同じものである。パソコンCPU市場はインテルが圧倒的なシェアを誇り、AMDがそれに次ぐ。両社がパソコン向けに供給するマイクロプロセッサは全てx86互換である(組み込みシステムで普及しているARMアーキテクチャなどは設計を多数のメーカーにライセンスする方式をとり、おびただしい種類のASICが存在するのとは対照的である)。

1990年頃までのパーソナルコンピュータは標準ではネットワーク機能を持たないシステムが多く、ハードウェアの性能的限界からシングルユーザの素朴なオペレーティングシステム(OS)やオペレーティング環境(CP/MやDOS、初期のWindowsなど)が使われ、ミニコンピュータやワークステーションとは絶対的な機能の差があった。現在のパーソナルコンピュータの多くは、ミニコンピュータ用に設計されたシステムであるUNIXやVMSの成果を取り入れたOS(Mac OS XやWindows NT系)を搭載し、有線または無線のLANに標準で接続できるなど、ワークステーションとの境界は明確ではなくなっている。現在のパーソナルコンピュータ向けソフトウェアは、インターネットにLANを通じて、あるいは高速回線またはダイヤルアップで直接接続し、ウェブやその他のサービスにアクセスできることを前提に設計されている。

初期のパーソナルコンピュータではユーザーが自分のマシン用にプログラムを書く必要がある場合が多かったが、現在のユーザーは、そのまま実行可能な商用または非商用の幅広いソフトウェアを選ぶことができる。アプリケーションソフトウェアにはワープロ、表計算、データベース、ウェブブラウザ、電子メールクライアント、ゲームソフト、および多数の業務用や娯楽のためのソフトウェアがある。

1980年代末頃からは、パーソナルコンピュータ市場ではマイクロソフトとインテルが支配力を持っているため、Macintoshを除くx86プラットフォームは「ウィンテル」と呼ばれることもある。ほかにLinuxなどのPC-UNIXも使用されている。PowerPCを搭載したパソコン(CHRP/PAPRアーキテクチャ互換機)や、ARMアーキテクチャのCPUを用いRISC OSを搭載したパソコン(Risc PC互換機)も存在するが、売り上げは極めて小さく、市場ではほとんど存在感を持たない。

なお日本では1980年代までは日本語表示のために各社独自仕様のパーソナルコンピュータが主流であったが、1990年代に世界と同様のIBM PC互換機に移行した。

2009年現在の世界シェアは、1位がHP、2位がエイサー、3位がデル、4位がレノボ、5位が東芝である(出荷台数ベース、IDC調査)。

December 23th, 2009 by Author

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名称

「パーソナルコンピュータ」という用語は、1972年にアラン・ケイがACM National Conferenceで発表した"A Personal Computer for Children of All Ages"の中で、使用されている。ここでは「個人のための理想のコンピュータ」という意味であり、それを「ダイナブック」と命名した。

1974年より実際のパーソナルコンピュータが登場したが、当初はマイクロコンピュータ(マイコン)と呼ばれた。「パーソナルコンピュータ」との呼び方が普及したのは1980年代からである。

December 23th, 2009 by Author

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